ハッピーニューイヤー! とブラウニー
Happy New Year!
新しい年も明けて、もう3週間。
近頃は、次から次へといろんな事が起きるので、月日が経つのが早く感じますよねぇ。
こちらサンフランシスコ・ベイエリアでは、雨季(rainy season)も本番。
おかげさまで、順調に雨が降っています。
雨の合間は、まぶしいくらいの緑。太陽の光は、年が明けてだんだんと強くなってきたので、緑の丘は、まるで蛍光色。
そう、昨年はカリフォルニア州の干ばつ(drought)も4年目に入り、今シーズン雨が降らなければ、これから先どうなってしまうんだろう? と、頭を抱えていたところでした。
それが、1月に雨が降った日数は、1月22日現在で、14日。
昨年は、1月から4月の4ヶ月間に、たった10日しか雨が降らなかったので、それを考えれば、大いに嬉しい雨季のシーズンとなっています。
普段は雨が降ると、やれ川が氾濫したとか、崖崩れの心配があるとか、雨を疎(うと)んじる報道が目立ちますが、今年は雨の予報にも、「まあ、雨が降って嬉しいわねぇ」と、ニュースキャスターたちも微笑むのです。
そんな新しい年が明けてすぐ、ご近所さんがあいさつにいらっしゃいました。
ドアを開けると、二軒隣のご近所さんで、
Happy New Year! と言いながら、こちらのビン詰めを手渡してくれました。
両手に抱えたタンボール箱には、あと二ビンしか残っていませんでしたので、どうやら、ご近所じゅうをあいさつに回っていらっしゃったのでしょう。
この界隈では、クリスマスカードのやり取りはするものの、新年パーティーとか謹賀新年のあいさつとかはやらないので、あら、珍しいと思ったのでした。
ずしりと重い頂き物は、メイソンジャー(Mason jar)に詰められたもので、なんだか綺麗なので、テレビ棚の上に飾って、眺めておりました。
ホットココア(hot chocolate)の材料かな? と思いつつ。
それで、つい先日、手作りカードの中を覗いてみたら、レシピが印刷されていて、どうやらジャーの中身は、ブラウニー(brownie)をつくる材料だったんです!
ご存じの方も多いことと思いますが、ブラウニーというのは、いかにもアメリカ人が好きそうな、チョコレートを混ぜ込んだ、まったりとしたお菓子です。
いえ、わたしにしてみたら、あまりに甘いので、一口かじって止めてしまうのですが、まあ、みなさん、嬉々としてブラウニーを召し上がるんですよ。
ですから、生粋のアメリカ人のご近所さんとしては、「誰にでも受ける」と思われたのでしょうねぇ。
(Photo of chocolate brownie by Ɱ – from Wikimedia Commons)
まあ、自分でブラウニーをつくるかどうかは別として、「お菓子の材料をメイソンジャーに入れて配るなんて、オシャレなアイディアねぇ」と感心していたんです。
でも、実は、自家製クッキーを焼いて差し上げるのではなく、「材料をジャーに詰めて差し上げる」というのは、近頃の流行りだそうですよ!
ブラウニーの他にも、ジンジャーブレッドクッキー(gingerbread cookies)、チョコチップクッキー(chocolate chip cookies)、オートミールピーナッツクッキー(oatmeal peanut cookies)と、アイディアはいろいろ。
色とりどりの材料は、ていねいに平たく詰めるのがコツだとか。
昨年5月にもご紹介していたように、メイソンジャーにサラダを詰める「メイソンジャーサラダ」が流行りましたが、その頃から、いろんなものを詰めちゃいましょう! と、クッキーの材料にまで派生したんでしょうね。
自分の家で焼き上げると、オーブンから出したばかりのアツアツのクッキーが食べられること。
そして、少なくとも自分で材料から焼いているので、変な混入物はないことがわかること、などが人気の理由かもしれません(この場合は、材料を詰めてくれた相手を信用するしかありませんけれどね)。
というわけで、ご近所さんから頂いたジャーには、下から順に以下の材料が詰められています。
・ 1カップの小麦粉、1/3カップのお菓子用ココア、小さじ1/2の塩を混ぜたもの
・2/3カップの白砂糖
・2/3カップのブラウンシュガー
・1/2カップのセミスイートのチョコチップ
・1/2カップのヴァニラチップ
・1/2カップの砕いたピーカンナッツ
自分で用意するものは、卵3つ、2/3カップのカノーラ油、小さじ1のヴァニラエッセンス。(2/3の表記は、「3分の2」を表します)
ジャーの中身と上の材料を混ぜ合わせ、30センチ四方のベーキングトレイに広げて、180度に熱したオーブンで25分から30分焼くと、できあがり!
爪楊枝をさしてみて中心部が焼けていたら完成ですが、焼き過ぎないのがコツだとか。焼き上がったあとは、ラックの上で冷ましましょう、とのことです。
ちなみに、こんなにステキな「メイソンジャー」と、細やかなレシピをくださったのは、男性の方なんです。
二軒隣には、何年か前に男性カップルが引っ越して来られたのですが、新年のあいさつに来られたのが、大きな銀行の近所の支店長さん。
パートナーの方は、めったに見かけませんが、テクノロジー企業にお勤めとか。
ご結婚されているかどうかは不明ですが、今年の暮れは、失礼のないようにクリスマスカードを差し上げようと思います。