ギリシャのご馳走
海外旅行をすると、いつも困るのが食事。
アメリカに何年いようが、油っこいものが苦手なわたしは、結構苦労するのです。だって、外国には、日本食レストランに行かない限り、冷奴もおひたしもないのですから。
けれども、ギリシャは別でした。素材を生かすシンプルな料理が、とっても口に合ったし、胃にも合いました。
そこで、並べてみました、おいしいギリシャ料理の数々を。
1〜3 まず、ギリシャで最初に食べたのは、アテネの下町・プラカ地区にある、カフェ風レストラン。呼び込みのおじさんに誘われたのですが、気取りのない、いい感じのレストランでした。
選んでみたのは、ほうれん草のパイ包み、田舎風サラダ、野菜のクリームスープに、ミートボール。カリカリしたミートボールが、素朴でおいしかった!そして、ギリシャ名物、豚の串焼きスヴラキ(Svoulaki)。
注文し過ぎと言いながら、結構たいらげてしまいました。長旅でお腹空いてたみたいです。
4〜6 スヴラキは、おしゃれな店に行くと、こうなります。豚だけではなく、魚介類もよく使われます。
7〜9 かの有名なギロス(Gyros)。これは、豚肉を串刺しにして、ゆっくりとバーベキューしたもの。ちょっと焦げ目のある外側からスライスしていきます。
それに、フェタ(Feta)チーズのグリルと、ピータと呼ばれるパン。そして、濃厚なギリシャコーヒー。ギリシャのフェタは、ヤギと羊のミルクを混ぜて作るんだとか。これが一番なんだそうです。
実は、わたしはここで恥をかきました。店の人に、「ジャイロスって何?フィータって何?」と質問してしまったのです。英語読みするとそんな感じですが、正しくは、ギロスとフェタです。でも、店の人も調子を合わせて、「ジャイロスってねぇ〜」って説明してくれました。優しい。
10〜12 ギリシャの定番は、やっぱりザジキ(Tzatziki)。田舎風サラダなんかと一緒に、前菜として注文します。
ザジキは、牛乳から作ったヨーグルトに、きゅうりやオリーブオイルなどを加えたもの(一番下に、レシピ掲載!)。パンにつけたり、肉料理につけたりします。
このスニオン岬のレストランでは、エーゲ海の近海で獲れた魚を丸焼きにしてもらいました。魚はキロ売りで、「これちょうだい」と厨房で指をさします。
そして、その晩、最後のアテネは、やっぱり日本食。ギリシャ人は、マグロよりも鮭がお好みだそうで、巻物もサーモンロール。ギリシャからは、日本にもたくさんお魚を輸出しているんだとか。
13〜15 ミコノス島の朝ごはんはおいしかった!卵は新鮮だし、なにやら中華風にも見える胡麻パンが香ばしい。葉っぱで包んだものは、野菜や穀類やハーブを蒸したものでした。
朝ごはんは、豪華な食べ放題だったのですが、朝っぱらから、シャンペンなんかも置いてありました。週末はギリシャ人客も多く、みなさん一杯かたむけていらっしゃいました。
晩ごはんには、前菜のムサカ(Mousaka)と海老のブロシェット。ムサカは、挽肉やナスなどを重ね焼きにした名物料理。ブロシェットには、ギリシャの地酒ウゾー(Ouzo)で香り付けしたソースが。
振り返ってみると、ミコノス島で泊まったホテルのレストランは、ギリシャで一番おいしかったです。とってもいいシェフがいたんでしょうね。
16〜18 サントリーニ島のお昼は、イカのカラマリ。サラダには、この島のフェタチーズ、ヤギのミルクで作ったコロロ(Corolo)。ちょっと塩味がきいています。塩漬けの葉っぱも、ちょっとしょっぱい感じ。
19〜21 アテネ空港の食べ物もなかなかのもの。スパイシーソーセージに、ギオット(Ghiotto)とラスティチェラ(Rustichella)。
ギオットは、フランスパンにモッツェレラチーズとトマト、ハムをはさんだもの。ラスティチェラは、ピータにオリーブ、トマト、とろけるチーズをはさんでグリルしたもの。ギリシャ風ピザ?
22〜24 今まさに、ホワイトアスパラガスが旬!ドイツの名産で、5月中旬から7月上旬までしか食べられません。ホランデーズソースをかけ、ハムを添えます。
今年は、雨が遅かったせいで、ホワイトアスパラが食べられるかどうか気を揉んでいたとか。出会ったドイツのお方は全員、「よかったね〜、この季節で」と言ってくれました。
勿論、アテネやパリで食べたアスパラよりも、ドイツの方がおいしかったわけですが、意外にもルフトハンザ航空のものが一番おいしかった!
25〜27 旅から戻って、我が家でもギリシャ料理に挑戦!アメリカのスーパーで買うトマトはおいしくないので、トマト抜き田舎風サラダ。でも、生のディル、ドライ・オレガノ、それにオリーブオイルとバルサミコがあれば、なんとかなるものです。
現地で教わった特製ザジキを公開します!以下の材料を混ぜ合わせるだけ(分量は適当にお好みで)。
・牛乳から作ったヨーグルト(水気がないほうが望ましい)
・すりつぶしたニンニク(ひとかけ、ふたかけ)
・細かくスライスしたキュウリ(水気を完全に切って)
・オリーブオイル(クレタ島名産のヴァージンオイルがあれば最高)
・酢(普通の酢。あまり種類にはこだわらないそうです)
・塩とホワイトペッパー(黒胡椒だと、見た目がよくない)
これに、水気を切ったニンジンのスライスを加えてもいいそうです。オリーブオイルは、普通は中に混ぜてありますが、上からかけるパターンもあるみたいです。
ディップとしても、グリルした肉に添えても結構なお味ですので、ぜひトライしてみてください!
補足:我が家では、自家製ヨーグルトを使いましたが、市販のものの方が、水分が少なく固めでうまくできるみたいです。
後日談:これを書いたときは知らなかったのですが、どうもヨーグルトを料理に使うときは、一晩、水分をろ過するのだそうです。ペーパータオルなどをろ過に使うと、固めのヨーグルトが簡単にできるとか。どうぞお試しあれ。