小さい秋
だれかさんが、だれかさんが、だれかさんが見〜つけた
小さい秋、小さい秋、小さい秋見〜つけた
という歌がありましたよね。
サトーハチロー氏の有名な詩。
なんだか今年は、秋の深まりが遅くって、「大きな秋」じゃなくって、「小さな秋」って感じなのです。
裏庭の百日紅(サルスベリ)も色づくのが遅いし、中庭の桜の葉が散るのも遅いのです。それに、なんとなく、例年よりも発色が悪いような・・・
でも、ある晴れた一日、ふとあたりを見まわすと、あちらこちらに秋の色。
見下ろすと、近所の木々もとっくに軒を追い越し、鮮やかな赤い色が、ちらちらと見え隠れしています。知らない間に、季節は移ろっているのですね。
カリフォルニアには、紅葉で有名な木々がいろいろとあります。
プラタナスの仲間のアメリカスズカケノキ(Sycamore)、カエデ科のメープル(Big-leaf maple)、ミズキ科のハナミズキ(Pacific dogwood)、そして、ポプラ科のアスペン(Aspen)。
日本にもありそうで、それでいて、どことなく違った葉っぱたち。
紅葉が終わると、あたりは、落ち葉、落ち葉、落ち葉の山。
これが土に還るには、長いこと時間がかかります。そんなに気長に待ってはいられないので、せっせとお掃除しないといけませんね。
アメリカは、ご近所さんが結構うるさいので、家の前は、いつもきれいにしておかなくてはならないのです。
今年は、秋が来るのが遅いなあと思っていると、さっそく、サンノゼのショッピングモールでは、クリスマスツリーに灯をともすセレモニーが開かれました。まだ、11月14日なのに!
ここは、「サンタナ・ロウ(Santana Row)」という新し目のショッピングモールで、ブランドショップや、おしゃれな洋服屋さんやレストランが軒を連ねます。
サンノゼの観光名所「ウィンチェスター・ミステリーハウス」の真ん前にあり、まあ、サンノゼの新しい目玉といったところでしょうか。建物はヨーロッパ風の造りになっていて、店舗の上は、人が住めるようになっています。
この晩のセレモニーには、それこそ、シリコンバレー中からたくさんの子供たちが集まって来て、大きなツリーの前では、高校生の鼓笛隊の演奏や、子供たちのバレエも繰り広げられました。
広い敷地内では、ジャズにカリビアンにクリスマスキャロルと、あちらこちらで生演奏。まだ感謝祭も終わっていないうちから、クリスマスソングなんぞを聴いていると、「あ、もうそろそろ、プレゼントを買わなくっちゃ!」という気分になってくるのです。
ショッピングモールのクリスマスキャロル。なかなかうまいマーケティング作戦かもしれません。
そういえば、新聞にこんなふたコマ漫画がありました。
「落ち葉を掃くのはまだいいさ。でも、クリスマス商戦のカタログはなんとかしてよぉ〜」っと、カタログの山に頭まで埋まってしまったおじさん。
我が家でもそうですが、ダイレクトメールのカタログは、売るほどあります。
これからシリコンバレーは雨季。
本格的な嵐がやって来る前に、みんなせっせとショッピングモールへ通うのでしょうね。
追記:写真にあるメキシコ料理は、とっても代表的なものなのですよ。
「グアカモレ(Guacamole)」は、アヴォカドをつぶして、辛味のきいたサルサと独特の香りのシラントロ(中国パセリ)を加え、ライム汁をたっぷりかけて作ります(サルサは、トマト、玉ねぎ、唐辛子の細切れを合わせた調味料)。これを、レストラン自家製のトルティーヤにのせていただきます。コーンチップスに合わせてもおいしいですね。
「タマレス(Tamales)」は、一見、中華ちまきのようでもありますね。材料は、普通はコーンミールを使うそうですが、ここのは、つぶしたお豆のようでした。中には、やわらかく調理された鶏肉が入っていました。巻いているのは、バナナの葉っぱ。全体的に、まったりとしたお味です。
この晩は、プランテイン(中南米産バナナ)の揚げ物も食べてみたのですが、なんだか日本の「大学芋」みたいに香ばしくて、甘くって、女性が好みそうなお味でした。