マリナーズ、オークランドに現る!
7月4日は、アメリカの独立記念日。この週は、子供たちももう夏休みですし、合わせて、会社のお休みを取る人も多いです。ですから、みなさんウキウキムード。
その独立記念日の翌日から、シアトル・マリナーズは、オークランドA’sと4連戦。
サンフランシスコでのオールスターゲームを前に、イチロー選手もオークランドにやって来るということで、急遽、この日は野球観戦。
イチロー選手を観るのは初めてではありませんが、やっぱり彼が出場するとなると、こちらもワクワク、ドキドキ。
試合前、マリナーズの選手も、A’sの選手も、フィールドに出て来て準備運動なんかをしています。でも、どこにもイチローの姿が見えない!
「え~、今日は、お休み~?」と落胆したのも束の間、いざ試合開始となると、そこには、イチロー選手がスクッと立っています。
いつも思うのですが、彼が出てくると、あたりの空気がキリリと凍て付くような感じがします。やっぱり、彼は、特別なオーラを持っている人ですね。
まるで、夜空の星と同じ。熱く燃えたぎる若い星は、青白く光を放ち、反対にエネルギーが衰える赤色巨星は、鈍い赤い色に輝く。もちろん、イチローは青白い光。
そんなことを考えていると、いきなり一打席目で、シングルヒットを打ってくれます。これが、引き金となって、マリナーズはあっさりと1回表に1点を入れます。
でも、残念ながら、イチロー選手の活躍はここまで。この日、五打席一安打と、ちょっと不調。
一方、この試合では、城島選手を観るのも楽しみでした。今まで観た事がないからです。どうも、彼の実家は、わたしの母の実家のすぐそばのようで、なんとなく親しみが湧きます。
アメリカ人にも負けない、しっかりとした体格のケニー城島。この日は、四打席一安打と、まあまあの成績でした。それでも、毎回マスクをかぶって、投手を助けてくれるので、存在感はたっぷりです。
この日は、バケーションシーズン真っ只中のせいか、観客も普通の半分くらい。だから、いつもよりも、学校のお休みを利用した子連れの親子が目立ちます。
そんな子供の多い日は、応援の歓声も、ちょっと慎みましょう。
実は、わたしたちの真ん前の席には、4人の大きな若者が座ってきたのですが、なにせ口が悪い!
まあ、もともとオークランドA’sのファンは、あんまり品がよろしくない嫌いがあるのですが、前の座席の若者たちは、相手チームの選手の呼び名をいろいろと考え付いては、大声で怒鳴る。
たとえば、マリナーズのロペス選手に対しては、「ジェイ・ロー(J-Lo、女性歌手ジェニファー・ロペスの愛称)」。
「や~い、ジェイ・ロー!そこで踊ってみろ~!」みたいに、好き勝手に野次を飛ばす。
彼らの前に座っていた老夫婦が、一度たしなめたのですが、それでも治らないので、この夫婦は別の席に移って行ったくらい。
でも、そこで登場するのが、お子様パワー。一番うるさかったお兄さんの隣には、両親に連れられた、かわいい女の子。どうしたわけか、この子は、うるさいお兄さんがとっても気に入ったようで、パチパチと写真を撮ってあげています。
それを見ていたお母さんは、あんまり変な言葉を子供に教えないでねと、やんわりと注意します。
すると、このうるさいお兄さん、すっかり発言を改めるのです。相手の選手をこき下ろすのは辞め、味方の応援に終始します。
「君ならできるよ(You can do it)!」
そして、女の子も一緒になって、You can do it!
それにしても、うるさい観客だこと。
わたしたちも、しばらくして、この四人組の若者から離れた場所に避難いたしました。
さて、試合の方は、1回表に1点入れたマリナーズを、A’sがホームランなどで逆転し、終わってみると、3対2でA’sの勝ち。
その後は、金・土・日と、マリナーズの3連勝でしたが、イチロー選手は、4試合通算20打席4安打と、あんまり振るいませんでした。アメリカンリーグ打率一位の座も、明け渡してしまいました。
もしかすると、イチロー選手は、A’sがお得意ではないのでしょうか。
それにしても、前回、ボストン・レッドソックスが来たときは、最後はA’sを応援していたわたしですが、今回は、A’sを応援する気にはまったくなれませんでした。相手がマリナーズともなると、話が違うみたいです。
やっぱり、わたしは、A’sのファンにはなれませんね。
追記: 本日(7月10日)サンフランシスコで開かれたオールスターゲームでは、イチロー選手が魅せてくれましたね。球宴史上初のランニングホームラン(inside-the-park home run)。それに、3打席連続ヒット。
7回目のオールスターで、見事 MVP を獲得したイチローに、とにかく脱帽です!