49ersの新スタジアム
先日、『シリコンバレーの新名所!』というお話でLevi’s Stadium(リーヴァイス・スタジアム)をご紹介しました。
フットボールチーム、サンフランシスコ49ers(フォーティーナイナーズ)の新スタジアムです。
それで、せっかくシリコンバレーに登場した名所ですから、もっと写真をお披露目したいと思ったのでした。
こちらに掲載しているのは、8月17日(日)の記念すべき初ホームゲームと、その翌週24日(日)のホームゲームで撮影したもの。
どちらの試合も、プレシーズン(Preseason)ですので、まだ腕試し期間中。レギュラーシーズン前の4週で4つの試合(ホームで2つ、アウェイで2つ)をこなして、その中で活躍した選手たちを選び抜く「選抜」の時期でもあります。
8月24日、プレシーズンの最終ゲームが終了すると、そこからチームは「選抜」のプロセスに入ります。そして、NFL(フットボールリーグ)で定められた8月30日の締切日には、正式に53名のチームメンバーを発表するのです。
選ばれた選手はいいですが、選ばれなかった選手はがっかり。けれども、そこからメンバーが「負傷者リスト」に入ったり、リリースされた選手が再契約されたりと、舞台裏ではさまざまなドラマが生まれます。
フットボールはケガの多いスポーツですから、突然優秀なプレーヤーが大ケガを負うこともあって、53名に選ばれなかったとはいえ、完全に「縁切り」とはならない選手も多いのです。
そんなわけで、本来は地味な「腕試し」と「選抜」のプレシーズンですが、とにかく今年はスタジアムが新しいということで、49ersにはファンの熱い視線が向けられたのでした。
やっぱり、スタジアムが新しいと気持ちがいいし、相手チームのファンがやって来るときにも、「どんなもんだい!」って胸を張れるでしょう。
そして、なによりも、立派なスタジアムは「自分たちの強豪チームにふさわしい」と満足できるのです。そう、これこそが、スーパーボウルに5回勝ったチャンピオンにはふさわしい! と。
実際にスタジアムで試合を観戦すると、テレビでは味わえない臨場感もあります。
たとえば、試合前にフィールドで行う最終調整。チームごとに、独自の伝統があるようです。
49ersの選手たちは、それぞれのポジションでかたまって調整するのですが、監督のジム・ハーボー氏もせっせと選手のお相手をしていました。
ハーボー氏は、大学でもプロでもクウォーターバック(Quarterback、QB:攻撃の司令塔)を務めた方。
ですから、ラニングバック(Running back、RB:ボールを持って走る役割)の選手にボールを手渡しして、調整のお手伝いに余念がありません(ご紹介した写真では、注目のルーキー、カルロス・ハイド選手にハンドオフしている黒シャツの方が、ハーボー監督)。
普通、プロチームの監督自らが、試合直前の調整に参加するのは珍しいと思うのです。だって、監督の元には、コーチ陣がたくさんいらっしゃいますから、普通はコーチにお任せするのです。
けれども、ハーボー氏は、ものすごく「熱い」ことで知られる人。ですから、試合前に体を動かしていた方が、精神的に落ち着くのかもしれませんね。
それから、意外なことがもうひとつ。
ひとたび試合が始まってみると、テレビで観るよりもフィールドが小さい感じがするのです。
進むべき「10ヤード」も、かなり短く感じるのですが、それは、選手たちが大きいからでしょうか??
これまでは、49ersの試合をサイドライン(真横)から観たことがなかったので、ここからのアングルでは、いろんな発見があるのでした。
と、プレシーズンの2試合は、まだまだ「お祭り気分」のホームゲームでしたが、いよいよ、9月14日には、シカゴ・ベアーズを招いてシーズン初ホームゲームが開催されます。
日曜日の夜の試合は、全米の注目を浴びる試合。ですから、強豪ベアーズを相手に、恥ずかしい試合だけはやってほしくないのです!!
というわけで、49ersの新スタジアム。
実際にフットボールの試合は観られなくても、Levi’s Stadiumでは見学ツアーを行っています。
ホームゲームやイベントがある日以外は、毎日ガイド付きのスタジアム見学ツアー(約90分)をやっています(大人一人25ドルですが、付設のチーム博物館を見学する場合は10ドル追加、そして人気の日には料金が上がることもあるとか!)。
試合やイベントでスタジアムを訪れても、なかなか立ち入れない場所もありますので、そういう意味では、おもしろいツアーじゃないかと思います。
わたし自身も、いつかトライしたいと思っているのです。