English words
英語ひとくちメモ/おもしろ表現
English Words 英語ひとくちメモ
2012年11月26日

My sentiments exactly!(まったくその通り!)

My sentiments exactly!

これは、「まったくその通りよね!」という意味です。

誰かが何かを発言して、「わたしも、まったくそう思うわよ!」と同意をするときに使います。

直訳すると、「わたしの(my)感想(sentiments)そのもの(exactly)」というわけですが、「わたしもまったく同じように感じているわ」という意味になります。

似たような言い方で、My sentiments precisely! というのもあります。

最後の precisely は、「正確に」という副詞ですが、やはり「わたしの感じている通りよ!」という意味になりますね。

どちらも、「わたしたちは同じ思いを共有している」という表現ですので、互いに連帯感を生む相づちです。

首をたてに振りながら、おおげさに言ってみてもいいのではないでしょうか(だいたい、最後の exactlyprecisely を強調しますね)。


というわけで、My sentiments exactly! は、よく耳にする相づちではありますが、わたしがそう思ったのは、こちらの新聞記事を見たとき。

11月13日付のサンノゼ・マーキュリー新聞の一面ですが、こんな見出しが目立ちます。(From The San Jose Mercury News, Tuesday, November 13th, 2012)

Too red too soon?

赤くなるのが早すぎる?

このというのは、クリスマスシーズンの色を指します。

そう、サンタさんの服もですし、クリスマスには欠かせないポインセチアも。そして、クリスマスツリーのまわりにも赤い敷物が使われたりして、は、まさにクリスマスの色ですものね。

それにしたって、が目につくには早すぎるんじゃない? という訴えが、この見出しには込められているのです。

だって、11月13日といえば、まだ感謝祭の一週間前。普通は、オレンジ色の感謝祭の色が消えた頃に、ようやくクリスマスのが到来するのです。

それが、今年は、サンフランシスコ・ベイエリアのショッピングモールには、いつもよりも早くクリスマスの色がやって来たようです。

実は、この記事が載った11月13日、わたしもまったく同じ経験をしたのでした。

シリコンバレーの人気ショッピングモール、バレーフェア(Valley Fair)に行ってみたら、辺りはもう「クリスマス色」!

平日だったので、サンタさんこそ見かけませんでしたが、子供たちがサンタさんと写真を撮る場所も設置されていましたし、あちらこちらには、真っ赤なポインセチアの鉢が置かれているし、もう準備万端。

いつクリスマスが来ても大丈夫です!

まあ、感謝祭は、どちらかというと地味な祝日ですよね。だって、家族や親戚や友達が集まり、食事をしながら、お互いの無事に感謝するというものですから。

だから、ショッピングモールとしては、感謝祭の翌日から始まる歳末商戦(the holiday shopping season)に期待していて、そのためには、辺りを「クリスマス色」にして、みんなの購買意欲をそそる! というのが作戦なのです。


以前も何回かご紹介したことがありますが、感謝祭の翌日の金曜日には、特別な呼び名があるのです。

そう、Black Friday(ブラックフライデー)。

「黒い金曜日」という呼び名は、それまで赤字のお店でも「黒字」に転じるという、ありがたい様子からきています。

が、これから先は、Black Friday という呼び名はすたれるかもしれない、ともいわれています。

なぜなら、今年は、Black Thursday(ブラックサーズデー)という呼び名が登場したから。

そうなんです。感謝祭の翌日まで待てずに、感謝祭の当日からお店を開ける大型チェーンが出てきたのです。だから、「黒い金曜日」ではなく、「黒い木曜日」!!

以前は、感謝祭当日に何時間か店を開けるところはありました。けれども、今年のスゴいところは、感謝祭の晩から金曜日にかけてずっと営業していたことなのです。

たとえば、何でも売っている安売りチェーン Walmart(ウォールマート)や Sears(シアーズ)は、感謝祭の午後8時に店を開けました。おもちゃ専門店の Toys ”R” Us(トイザラス)もそうです。

Walmart の商売敵 Target(ターゲット)は、午後9時に開店しました。

ベイエリアの大型ショッピングモールの中では、ミルピータスにある Great Mall(グレートモール)と、つい先日できたばかりの大人気アウトレットモール Paragon(パラゴン)が、午後10時に営業開始です。

そして、真夜中になると、Macy’s(メイシーズ)などのデパートを始めとして、おもだったショッピングモールが営業開始となりました。

まあ、みなさん、このシーズンにまとめてクリスマスのプレゼントを買われるので、感謝祭の当日にお店を開けたとしても、「待ってました!」とばかりに、お客さんが殺到するようですよ。

そう、アメリカの場合、クリスマスのプレゼントは家族、親戚、友人と何十人分も買わないといけないので、この時期の「大安売り(door-buster discount)」は、大事なキーワードなんですね。

そう、みんながお店に殺到して、ドアが壊れるほどの最安値!


そして、Black ThursdayBlack Friday が終わったら、今度は土曜日です。

こちらは、Small Business Saturday と呼ばれています。

つまり、「小さなお店の土曜日」。

個人が経営しているような、小さなお店でショッピングをしましょう! という日です。ブラックフライデーでもうかる大型店舗に負けないように、個人経営のお店を応援しよう! という主旨で、3年前に始まったそうです。

今年は、オバマ大統領も、マリアちゃんとサーシャちゃんを連れて、近くの本屋さんに行きました。親戚の子供たちにあげるクリスマスプレゼントとして、15冊の子供向けの本をご購入だったとか。

小さな個人経営のお店は、mom-and-pop shops とも呼ばれますね。「お母ちゃんとお父ちゃんがやっているお店」という意味ですが、近頃は、ちょっと大型店舗に押され気味なのです。(上の写真は、イギリスのオックスフォードの本屋さんです)

そして、日曜日は飛ばして、次の月曜日は、Cyber Monday(サイバーマンデー)と呼ばれています。

以前もご紹介したことがありますが、cyber というのは「インターネット」のことで、つまり、オンラインショッピングをする日です。

感謝祭の週末には買えなかった品があるので、月曜日オフィスでこっそりとオンラインショッピングをする、という日ですね。今年は、そんな従業員を大目に見る企業も増えたようで、ショッピングサイトへのアクセスを禁止する会社がグンと減ったそうです。

さらに、サイバーマンデーの翌日の火曜日。この日は、Green Tuesday(グリーンテューズデー)だそうです。

なんでも、環境問題に取り組む非営利団体が名づけたものだそうですが、お買い物をするんだったら、環境にやさしく(eco-friendly)、しかも、つくっている方々のことも考えた商品(fair-trade products)を選びましょう、という日です。

できることなら、Green Tuesday は、12月いっぱい続けて欲しい、という願いも込められているそうです。

それから、蛇足ではありますが、感謝祭の前日の水曜日は、Blackout Wednesday(ブラックアウトウェンズデー)とも呼ばれています。

Blackout というのは、意識をなくすこと。つまり、感謝祭の前夜は、パーティーを開いてお酒をたくさん飲むので、意識を失うこともある。そんな困った状態をさしています。

ですから、当然のことながら、警察の取り締りだって厳しくなりますので、飲酒運転(drunk driving)は避けなければなりません。いえ、いつも避けなければならないことですが。


というわけで、感謝祭。

この日にまつわる呼び名を復習いたしますと、

感謝祭の前日は、酔っぱらうので Blackout Wednesday
 感謝祭は、おとなしくご馳走を食べる Thanksgiving
 だけど、夜中のショッピングで Black Thursday となる気配あり
 翌日の金曜日は、もちろん、Black Friday
 土曜日は、お母ちゃん、お父ちゃんを助ける Small Business Saturday
 日曜日は飛ばして、月曜日はネットで Cyber Monday
 火曜日は、地球を考える Green Tuesday

というわけです。

あ、そうそう、今日のお題目は、My sentiments exactly! でしたね。

Too red too soon?赤くなるのが早すぎる?)に対して、

My sentiments exactly! (まったくその通り!)なのでした。


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