Ouch!(痛い!)
これは、アウチ! と発音します。
痛い! という叫び声です。
たとえば、バラのとげに触れたとき。
チクッと感じたら、反射的に Ouch! と叫びます。
日本語と同じように、英語にもいろいろと叫び声がありますが、Ouch! は代表的なものでしょうか。
いつか映画でも流行ったことがありました。
かの有名な、スティーヴン・スピルバーグ監督の『E.T.(E.T. The Extra-Terrestrial)』(1982年公開)。宇宙人のE.T.が、仲良くなった少年エリオットに披露する、たどたどしい英語のレパートリーのひとつでした。
自分の星と交信したい一心のE.T.は、ノコギリや傘で交信機をつくろうと思い立つのですが、ガレージから持ち出した電動ノコギリの刃で、指を切ってしまったエリオット。
Ouch! と叫び、指先から血を流すエリオットに対して、E.T.がゆっくりと Ouch と返すと、E.T.の指先が真っ赤に光り始めるのです。その真っ赤な指先をエリオットの指先に触れると、傷はすっかり消え、血の跡すら残っていない。
そんな不思議な名場面でした。
それで、どうして Ouch! の話なんかしているのかというと、先日、こう思ったからでした。
なんで自分は Ouch! は使わないんだろう? と。
先日、シャワーのドアにかかとをぶつけて、痛い! と日本語で叫んだのですが、なぜかしらこういうときって、Ouch! は使わないんですよね。
そんなわたしでも、場合によっては、英語で叫び声をあげることがあるんですよ。
たとえば、Oops!
こちらは、ウップス! と発音しますが、なにかしら失敗したときとか、あら、ごめんなさいねと、軽くあやまりたいときなどに使います。
たとえば、ぬり絵をしていたとしましょう。ちゃんと枠の中に色をぬらないといけないわけですが、力あまって色鉛筆がビ~ッと枠からはみ出したとき。
そんなとき、Oops! と言いますね。
あら、やっちゃった! みたいな感じでしょうか。
誰かと一緒にぬり絵をしていたとすると、あら、やっちゃった、ごめんなさいね! といった感じにもなるでしょう。
Oops! は万能な言葉ですので、いろんな「しくじり」の場面で使えて便利なのです。
日本語の「照れ隠し」の意味もあるでしょうか。
それから、わたしが英語で叫ぶといえば、Yikes! もありますね。
ヤイクス! と発音しますが、これは、なにかにびっくりしたときなんかに使います。
日本語の「なに、それ?(信じらんな~い)」に近いでしょうか。
わたしがよく使うシチュエーションは、テレビを観ていて、なにかしら気持ちの悪い映像が出てきたとき。
なんでこんな映像が出てくるのよぉ? という憤慨も込めて、Yikes! と叫びます。
もっとも頻繁に使うものといえば、Wow! がありますね。
日本でもバラエティー番組などで使う方がいらっしゃるようですが、ワウ! と発音します。
言葉よりも先に出てくる、感嘆の声ですね。
Wow, it’s so pretty(わぁ、きれいねぇ)という風に使います。
Oh my God! というのも、よく耳にされることがあるでしょう。
オーマイゴッド!と発音しますが、ケータイのテキストメッセージでは OMG という略語があるほど、よく使われる表現ですね。
びっくりしたときの代表的な叫び声となります。
ただ、神(God)という言葉が入っているので、べつの言い方をする人も多いですね。
たとえば、Oh my gosh! (オーマイゴッシュ)
それから、Oh my goodness! (オーマイグッドネス)というのもあります。
個人的にはこちらを好んで使いますが、たぶん語呂がいいんだと思います。
このような表現から派生したのかどうかは存じませんが、驚いたときには、
My-my(マイ、マイ)ということもあります。
ときどきわたし自身も使いますが、わりと古風な言い方になりますね(よく年長のレディーが使うような感じでしょうか)。
ご説明するまでもなく、英語圏ではキリスト教徒が多いので、Oh my God! の God は使いたくないわけですよね。
同じように、Jesus Christ! (ジーザス・クライスト、日本語で「イエス・キリスト」)という叫び声を避ける人も多いですね。
ですから、単に Gee! (ジー)と言うこともあります。
Holy cow! (ホーリーカウ)とか
Holy macro! (ホーリーマクロゥ)を使う人もいます(男性が多いでしょうか)。
Holy というのは「神聖な」という意味ですが、もともとは Holy Christ! (ホーリークライスト、「神聖なキリスト」)から来ているそうですよ。
やっぱり、宗教的な表現から派生した叫び声はたくさんあるみたいで、こんなものもありますね。
For heaven’s sake! (フォーヘヴンズセイク)
直訳すると「天国のために」というわけですが、「お願いだから(そんなことはやめてよ)」みたいな、イヤなことを戒める含みがありますね。
こちらも、For God’s sake! 「神のために(やめてちょうだい)」という表現から派生したのだと思います。
For goodness’ sake! (フォーグッドネスセイク)とか
For Pete’s sake! (フォーピーツセイク)という言い方もあります。
たぶん、Pete(ピート)さんというのは、St. Peter(聖ペテロ)なんでしょうね。
他にもいろいろと思いつくのですが、今日はこの辺でやめておきましょうか。
というわけで、「痛い!」だけは、どうしても日本語になってしまうのですが、ある日系のおばあちゃんの場合は、こちらでした。
よっこいしょ!
彼女は、ほとんど英語しか知らないのですが、いつも椅子に腰掛けるときは、よっこいしょ! なんです。
たしかに、よいしょ! とか、よっこいしょ! というのは、英語には無いのかも。
写真の解説: 最後の写真は、サンノゼの日本街にある『友愛会(Yu-Ai Kai)』というシニアセンターで撮ったものです。ここでボランティアをしていたことがあって、日系の方々のデイケアでの一日におつきあいしていました。
こちらの写真では、午後からのエクササイズの一環として、パラシュートを使ってボールをころがすゲームをやっているところですが、このときは特別に、若い(カッコいい)男性がふたり加わりました。すると、まあ、レディーたちが、がぜん張り切ること!!
レディーは、いくつになってもレディーなんですねぇ!!
それから、教会の写真は、ロンドンのウェストミンスター寺院の北玄関(有名な正面玄関は、西側になります)。海の写真は、竹富島(たけとみじま)の「星砂の浜」カイジ浜。シャワーの写真は、サンフランシスコのマンションのモデルルームで撮ったものです。