Whitespace(ホワイトスペース)
まあ、世の中には、次から次へと新しい言葉が生まれるものですねぇ。
本日のお題 whitespace も、新しい言葉でしょうか。
意味は、「自分のための時間」。
つまり、仕事をするとか、家事をするとか、なんとなくテレビを観るとかじゃなくて、自分のためだけに空けておく「至福の時間」とでも言いましょうか。
ヨガや座禅が好きな方なら、頭を空っぽにする時間でしょうし、パッチワークとか編み物が好きな方なら、あぁでもない、こぉでもない、と作品に没頭する時間。
また、ある人にとっては、青空を眺めてボ~ッとする時間。
とにかく、日常のゴタゴタを忘れて、ほっとする合間が whitespace と呼ばれるとか。
普通、white space と言えば、なんとなく想像はつきますよね。
キャンヴァスに、わざと絵の具を塗らない、白っぽい部分を残してある、みたいな感じ。
「余白」とでも言うのでしょうか。何らかの理由で空けてあるスペースのことです。
それが、whitespace とひとつの単語になると、微妙に意味が変わって「自分のための至福の時」となるようです。
たぶん、white と space をつなげることで、本来は色の名前だった white が「白」の意味を失い、「空けてある」という含蓄を持つようになったのだと思います。
以前から、white noise(ホワイトノイズ)という言葉があって、「背景の騒音を消すために使われるノイズ」という意味でしたが、white には、何かを「消す」「白塗りにする(white out)」という意味合いがあるのでしょう。
ですから、whitespace は、さしずめ「雑念を消す間合い」といったところでしょうか。
それで、どこでそんな言葉に出会ったかと言うと、「新年を幸せに過ごす6つの簡単なアイディア」という記事でした。
以下に、箇条書きにいたしましょうか。
- Make sleep a priority(寝ることを最優先に)
- Make more time for family(家族のためにもっと時間を空けよう)
- Carve out whitespace(自分のための時間を捻出しよう)
- Achieve work-life balance(仕事とプライベートをバンランスよく)
- Fuel happiness from within(栄養をたっぷり摂取して、体の中から幸せを育もう)
- Embrace gratitude(感謝する気持ちを日常の習慣に)
(“Six simple ideas for living happier in 2016” by Brandpoint, from San Jose Mercury News, page CR20, Saturday, January 23, 2016)
最後の「感謝する気持ちを日常の習慣に」というのは、こういった意味でしょうか。
日頃、仕事や家事に忙殺されると、ついつい感謝する気持ち(gratitude)を忘れがち。自分が健康で暮らすのは当たり前になっているし、ほんとは家族とか、友人とか、身近にいる人たちに一番感謝しなければならないのに、「感謝しよう」と思い立つのは、その人が遠くへ行って(逝って)しまったとき。
だから、日頃の健康に感謝したり、身近な人に感謝の気持ちを伝えたり、というのを日課として日々の生活に取り込んだらいかがですか? という提案です。
あれもない、これもないの「ないない尽くし」ではなくて、「あ~、今のわたしで良かったぁ」みたいな感じでしょうか。
そして、3番目に出てきているのが、今日のお題 whitespace 。
Carve out whitespace(自分のための時間を捻出しよう)ということですが、
Whitespace でリラックスできたあとは、「よし、体にいいものを食べて、また頑張ろう!」と元気も出てくるし、「あなたがいてくれて、ほんとに良かったわぁ」と感謝しやすいのかもしれませんね。
ということは、whitespace は、元気の源なのかも。