シリコンバレーで日本の応援!
5月から6月は、アメリカの卒業シーズンとなります。
大学、高校、中学、小学と、大きなコからおチビさんへという順番ですが、卒業式が終わって夏休みに入ると、子供たちはウキウキ!
日頃はひっそりと静まりかえる近所の路上にも、子供たちの歓声がキャッキャと響きます。
日本よりもちょっと長い夏休みは、家族と旅行に出かけたり、お勉強を兼ねたキャンプに参加したりと、それぞれに趣向をこらした過ごし方を計画します。
そんな華やかな空気に包まれるシリコンバレーで、華やかな祭典を応援しました。
現在進行中のワールドカップサッカーの応援パーティーです。
近頃、ようやくアメリカでもサッカーが「市民権」を得ていて、地元のプロチームや学生チームをサポートしようと、観戦パーティー(viewing party)が開かれるようになりました。
そして、4年に一度のワールドカップともなると、ファンはもちろんのこと、日頃はサッカーと無縁の人たちも、各国のチームの選手たちを身近に感じているようです。
6月14日の土曜日、午後6時。
日本チームの初戦を応援しようと、パロアルトにあるベンチャーキャピタルのオフィスで、観戦パーティーに参加させていただきました。
こちらのオフィスは、シリコンバレーとサンフランシスコを結ぶ列車 Caltrain(キャルトレイン)のパロアルト駅(写真)の真ん前にあって、日本人のベンチャーキャピタリストの方が経営する、真新しい、モダンなオフィスです。
キックオフ30分前に到着すると、もう、すべて準備は万端でした。
みんなが見やすいように、大きなテレビが備えられ、オフィスじゅうの椅子がずらりと並べられています。
後ろには、どなたかが準備なさったのでしょうか、おいしそうなパスタやサラダ、枝豆といったパーティー料理。あとで、ピザもたくさん配達されてきました。
ほんとはお手伝いすべきだったのでしょうが、勝手がわからないので、おとなしく「お客さん」になって、お料理とワインを楽しみながら応援させていただきました。
ご存知のように、試合は日本が1点先制したものの、結果的には、コートジボワール(英語では Ivory Coast)に2対1で負けてしまいました。
なんともガッカリではありましたが、日本人の知り合いが少ないわたしたちは、「シリコンバレーで日本チームの応援ができるなんて!」と、感激しながら応援していました。
緊張した場面になると、みんなで大声を出すものだから、「何だろう?」と不思議に思った家族連れが、お散歩の足を止めてオフィスの中を覗き込んだりしていましたよ。
そう、土曜日のパロアルトの街は、お散歩には最適なんです。
6月ともなると、夏時間(daylight saving time)で日没が遅いので、試合が終わった8時でも、辺りはまだ明るいです。
ですから、パロアルトの目抜き通りユニヴァーシティー通り(University Avenue)の辺りは、お散歩を楽しむ人たちや、歩道のカフェでビールやワインを楽しむ人たちで賑やかでした。
お店がいっぱいなので、道まで人があふれているバーもありましたよ。
この「ユニヴァーシティー(大学)」というのは、名門私立スタンフォード大学のことで、シリコンバレーを代表する最高学府。
そんなわけで、賑やかな通りをそぞろ歩きするのは、付近の裕福そうな家族連れに加えて、どことなく賢そうな学生さんもたくさんいます。
そんな賢そうな学生に混じって、こちらは、ユニークな学生。足に取り付けたバネ付きの器具で、ボンボンと跳ねながら、お散歩を楽しんでいます。
同伴の学生さんは、まるで当たり前のことのように、涼しい顔でスマートフォンに向かってメッセージをパカパカと打っています。
そして、こちらは、大きなバックパックを背負った家族。
お父さんも、お母さんも、子供たちも、みんながそれぞれに大きな荷物を背負っていて、これからキャンプにでも行かれるのでしょうか。それとも、このスタイルで全米行脚の旅に出ていらっしゃるのでしょうか。
この夏休み、きっと子供たちに「試練」を与えるつもりで、車ではなく「足」を使って家族旅行をなさっているのでしょうね。
というわけで、パロアルトのサッカー観戦パーティーとお散歩の夕べを楽しませていただいたわけですが、その後、日本はギリシャと0対0の引き分けとなり、一次リーグ敗退の可能性が濃くなっているようですね・・・。
そして、こちらアメリカのチームといえば、初戦で「宿敵」ガーナに勝って、明日の日曜日に対ポルトガルの第二戦目です。
これに勝てば、強豪ドイツのいるグループGで、予選突破の一番乗りとなるのです!(Photo from San Jose Mercury News, June 17, 2014)
けれども、ご近所さんは、「明日はアメリカを応援しなくっちゃ!」というわたしに向かって、冷ややかにこう言うのです。
「まあ、どうなるかしらね(Oh, I don’t know about that)」
そして、「そんなの何が起きるかわからないじゃない(You never know what’ll happen)」と言うわたしに、なんとも懐疑心に満ちた眼差しを向けるのです。
う~ん、いまいち自国の底力を信じていないようですが、さて、日本もアメリカも、これからどうなることでしょう?