真冬ふたたび!?
先日「フォトギャラリー」のコーナーでは、『サンフランシスコ・ベイエリアは春本番!』と題して、春の陽光にあふれるベイエリアのお話をいたしました。
丘には黄色い菜の花が咲き乱れ、木々には梅や桃がきそって花開かせる。
まさに、「春本番」としか言いようのない、穏やかな日々なのでした。
すると、まるでそれをあざ笑うかのように、真冬が戻って来たのです。
2月の最終日、土曜日。
前日に降る予定の雨が、なかなか降ってくれないので、やっぱり「恵みの雨」は望めないなぁと思っていたのです。
そう、干ばつ(drought)に苦しむカリフォルニアですから、一滴の雨だって大歓迎なのです。
すると本日、土曜日。午後に入って急にモクモクと黒雲が空をおおい、バタバタと大きな音をたてて降ってきたのです。
窓に当たる音があまりに大きいので、おかしいなぁ? と思ってブラインドを開けると、
なんと「氷」!?
たぶん「雹(ひょう、hail)」なんだと思いますが、あれよ、あれよという間に地面にも降り積もり、道路も、中庭も、裏庭も、世界が真っ白になってしまったのでした。
これほど連続して雷が鳴るのは、まず聞いたことがありません。
一旦やんだかと思えば、また雷が鳴り響き、雹が降る。
それが小一時間ほど続いたでしょうか。
まるで「ノアの大洪水」が、雹に変身して空から降っているよう。
サンノゼに住んで20年になりますが、こんな風景は、一度も見たことがありません。
もう何年も前に、「サンノゼに雹が降った」とご紹介したことがありますが、そのときは、ほんのかわいらしいもの。こんなにひどくはありませんでした。
きっと、近頃、お天気がおかしくなってきているのはないでしょうか?
だって、通常は雨季の冬でも、ほとんど雨が降らないのです。
そんな「乾いた雨季」が、もう4年目に入っていて、1月は降雨量がゼロに近かったし、2月も3日ほど降っただけで、あとはカランカランのお天気。
ひとり家にいたわたしは、勢いよく天から落ちてくる氷に、恐怖心すら抱いたのでした。
だって、真っ黒な空が、まるで怒っているようにも感じるのですから。
ゴロゴロという雷の爆音はすぐ近くに落ちてきそうですし、容赦なく叩きつける雹は屋根を壊しそうな勢いですし(いえ、実際、我が家の離れの天井には、小さな水漏れが・・・)。
けれども、ご近所さんの中には、「わ~い、雪だ!」と、わざと車で出かけたり、「わ~い、2月にクリスマスだぁ」と、たくさん写真を撮ったりする人もいたようです。
まったく、カリフォルニア人ときたら、雪や雹が珍しいので、子供のように大はしゃぎ。黒雲や雷も、ちょっとしたエンターテイメント!
というわけで、加減を知らない、近頃のお天気。
今日はポカポカお天気でも、明日は真冬に逆戻りするやもしれません。
小窓の外に、雹が降り積もっているのを見ていると、「蛍の光、窓の雪」という歌詞を思い出しました。
雪国に住んだ経験はありませんが、雪って、夜でもほっこりと明るいのでしょうね。