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英語ひとくちメモ/場面
English Words 英語ひとくちメモ
2016年10月05日

Truth or dare?(「真実か挑戦」のゲーム)

今日のお題は、Truth or dare?



こちらは、あるゲームの名前です。



パーティーなんかでみんなが集まってくると、「ちょっとやってみようよ~」と始まるような、お遊びの名前。



truth は、「真実、本当のこと」。



dare というのは、「あえて(危ないこと、恥ずかしいことを)すること」。



ですから、Truth or dare? は、本当のこと(truth)を言うか、



さもなければ、



危なかったり、恥ずかしかったりする行動を取らせる(dare



という、ちょっと酷なゲームです。



最初に、AさんがBさんに「Truth or dare?」とたずねます。



もしもBさんが「truth」と言えば、Aさんが出した質問に対して、Bさんは本当のこと(本心)を答えなければなりません。



もしもBさんが「dare」と答えれば、Bさんは、Aさんが出した難題を実行しなければなりません。



そんな風に、順繰りにみんなに質問や難題を投げかけていく、というゲームです。




たとえば、「truth」と答えた人への質問には、こんなものがあるでしょうか。



When was the last time you peed in bed?

最後におねしょしたのは、何歳の頃?



Who is the sexiest person here?

この中で、一番素敵だと思うのは誰?



What is your biggest regret?

(今までの人生で)最大の後悔はどんなこと?



一方、「dare」と答えた人への挑戦状には、こんなものがあるでしょうか。



Dance with no music for 1 minute

音楽なしで、1分間踊りなさい



Lick the floor

床を舌でなめなさい



(For a guy)put on makeup. (For a girl) wash off your makeup

(男のコだったら)化粧をしなさい。(女のコだったら)化粧を落としなさい



(以上、Conversation Starters World というサイトを参考にさせていただきました)



こんな風に、「冗談」や「いたずら」を含んだ質問や挑戦が多いので、どちらかと言うと、子供の頃や思春期に楽しむゲームでしょうか。



若いときって、誰かをからかったり、恥をかかせたりするのが、まるで面白いことのように感じる時期ですからね。




ここで、ちょっと文法的な補足をいたしましょう。



dare という単語は、名詞でもあり、動詞(助動詞、自動詞、他動詞)でもあるような、小難しい言葉でしょうか。



たとえば、こんな風に助動詞として使うことがあります



No one dared say a word

誰も一言も口にしようとしなかった



こんな風に自動詞として使うこともあります



Try it if you dare

あえて挑戦しようと思うんだったら、それを試してみなさいよ



そして、こんな風に他動詞として使うときもあります



I dare you to run a full marathon

マラソンを完走できる?って、あなたに挑戦するわ



それから、こちらは、dare を使った慣用句みたいになっています



How dare you?

まあ、あなたって人は・・・(どうやったら、そんなことができるのよ?)



こちらは、



How dare you make fun of him?

彼をからかうなんて、あなたはどんな神経してるのよ?



といった風に、本来は you のあとに続く動詞があるはずなんです。



が、あきれ果てて you のあとの言葉が続かず、How dare you? になってしまった感じでしょうか。




というわけで、ちょっと小難しい響きの Truth or dare? ですが、



これを書いているのには、ワケがあるんです。



9月の第2日曜日、アメリカ全土で、待ちに待ったアメリカンフットボールのプロリーグ(NFL)が開幕しました。



翌月曜日、地元サンフランシスコ 49ers(フォーティーナイナーズ)の開幕ナイターが開かれた、Levi’s(リーヴァイス)スタジアムでの出来事。



試合は、49ersが相手のロスアンジェルス・ラムズに21対0で勝っているけれど、なんとなく意気が上がらない、第4クウォーター。



突然、エンドゾーンの辺りから若者が飛び出してきて、赤いTシャツとジーンズ姿でフィールドじゅうを駆け回ります。



わたしも、その場で見ていたのですが、フィールドの真ん中でハドルする(プレー前に集まる)選手たちのまわりをグルグル走り回って、誰も止めようとしません。



そのうちに、若者はTシャツをたくし上げ、お腹を見せたと思ったら、何かを叫びながら、選手とハイファイヴなんかをしています。



ようやくイベント係員が出てくると、彼はフィールドにエイっと押さえつけられて、出動した警察官に逆のエンドゾーンに連行されていきました。



あとでわかったんですが、この晩の若者は、友達に「dare」をさずかった、16歳のティーンエージャーだったんです。



お腹に自分の電話番号を書いて、試合中にフィールドを走り回れ! と、友達に「dare」の挑戦状をたたきつけられたとか。



このウィリアムくん、そんなことを言われたら、絶対にやってみせないと気が済まない!



ですから、一緒にいたお父さんには「トイレに行ってくる」と言いながら、サッとフェンスを越え、フィールドに舞い降りた。



もちろん、これは立派な軽犯罪(misdemeanor)になりますので、裁判所に出廷して、何らかの裁きを受けなくてはなりません。



そして、Levi’sスタジアムにも一年間「出入り禁止」となり、さらには、謝罪の手紙を書いて、反省のためのオンラインコースを取らなくてはならないとか。(Photo by Jose Carlos Fajardo / The Mercury News)



ウィリアムくんのお父さんは、「息子は悪いが、「dare」の挑戦に果敢に立ち向かったのは、誇りに思う」と、新聞インタビューで述べています。



そして、ご本人は、



やりたいことはやらなくっちゃ。



だって、人生は一度っきりなんだよYou only live once



と、テレビインタビューで誇らしげに答えていらっしゃいました。



いえ、You only live once(略して YOLO)というのは、若者の合言葉にもなっています。



が、なんとも、人騒がせな「Truth or dare?」の結末ではありました。




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