Blabbermouth (おしゃべり)
まあ、そういうのって、よく言えば、「話好き」。
She’s talkative.
それから、「率直に物を言う」。
She’s outspoken.
でも、悪く言うと、「とめどなく喋る、おしゃべり」。
She’s a blabbermouth.
この blabbermouth というのは、「おしゃべり」という名詞です。変てこな単語ですが、「ブラバマウス」といった感じで発音します。
最初の blabber は、おしゃべりをする(しゃべりまくる)という動詞。これに、「口(mouth)」がくっ付いた名詞で、さしずめ「おしゃべりする口」。いかにも、「おしゃべり屋さん」といった印象を受けますよね。
こんな表現もありますね。
She’s chatty.
この chatty は、上に出てきた talkative や outspoken と同じく形容詞で、「おしゃべりな」という意味ですが、chat という部分は動詞であり、名詞ですね。
いうまでもなく、インターネットで会話を楽しむ「チャット」は、この英語の chat(歓談)から来ているのですね。
それにしても、ほんとに女性は男性よりも、おしゃべりなのでしょうか?
それを科学的に検証しようと、テキサス大学やアリゾナ大学の研究者が、共同調査に乗り出しました。
結果はどんなものでしょう?
なんと、「男も女も、同じだけおしゃべりだった!」
この研究は、アメリカの有名な科学雑誌『サイエンス』に載ったくらい、れっきとしたもので、アメリカとメキシコの大学生400人の調査に基づいているそうです。
今までこの手の調査は、聞き取り調査や自分で書き込むタイプのものが多かったんです。でも、そういった方法だと、必ず漏れが出てくるし、自分で情報を曲げたりする恐れもあります。
だから、今回の調査は、みんなに小型録音機を持ち歩いてもらって、12分置きに30秒間、会話を自動録音するという方式を採ったんですって。
そして、みんなの発した単語を数えて、一日平均を推測してみると・・・
女性は、16,215 語。 男性は、15,669 語だったとか。
ちなみに、この546 語の違いというのは、統計の上では、誤差の範囲なのですね。だから、女性と男性は、同じだけおしゃべりだということ。
今まで、女性は2万語、男性は7千語なんて言われていたのは、どうも嘘っぱちだったみたい!
わたしも、アメリカに住んでいて、とってもおしゃべりな男性を、たくさん見かけましたよ。なんで、こんなにおしゃべりなの?って呆れるくらい。
きのうも、野球場で試合を観ていて、後ろの男性がうるさくってしょうがなかったです。
「僕は、君とデートするようになって、生活パターンがすごく変わったよ。」
(あぁ、そうですか、それはよかったですね)
「僕の家は代々、家族をきちんと守るタイプの男性たちなんだ。男はしっかり稼いで家族を養い、女性は家で子供をちゃんと育てて・・・」
(え、ちょっとあなた、何時代に生きてるの?そんなことを言ってると、ガールフレンドに逃げられるよ!)
ま、女性の方は、明らかに試合の方に興味があったみたいですけど。
ところで、日本の怪談を世界に広めたラフカディオ・ハーン。彼の奥さんは日本人ですが、英語はまったくわからない人でした。
そんなふたりの間では、日本語とも英語ともつかない、独特の言葉が生み出されていたと聞きます。
多分、その裏には、テレパシーみたいなものが手伝っていたのかもしれません。
そう、人間って不思議なもので、ある程度一緒にいると、そのうちテレパシーが通じるようになるみたいですね。
そうなってくると、あんまりたくさん言葉を発しなくても、充分に意志が疎通する。
意思疎通の鍵って、言葉の数ではないんですよね。
追記:最初の写真は、函館港に停泊し記念館となっている、青函連絡船「摩周丸」のものです。これは、甲板に据え付けられているコミュニケーションの道具なんです。しっぽのような部分に話しかけると、下の階にいる人にちゃんと聞こえるそうな。なんとなく、おしゃべりの道具って感じですね。
3枚目の野球の写真は、7月5日のオークランドA’s対シアトル・マリナーズの試合です。イチロー選手も城島選手も出場しましたが、マリナーズは、惜しくも3対2で破れてしまいました。
庭園の写真は、島根県松江市にある小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の旧居です。庭も屋敷もきれいに手入れされ、観光客に公開されています。
最後の写真は、函館の市街地に飾られる銅像のひとつです。市内のあちらこちらには、かわいらしい銅像が置かれ、観光客の目を楽しませてくれるのです。