I’m sorry(お悔やみ申し上げます)
または I’m sorry
普通は、「ごめんなさい」という意味ですね。
けれども、I’m sorry には、まったく違った意味があるのです。
誰かが親しい方を亡くされたとき、「お悔やみ」を伝える言葉でもあるのです。
こういった表現が、お悔やみの慣用句となります。
I’m sorry for your loss
(親しい方を亡くされたと伺い)お悔やみ申し上げます
後ろの your loss が「あなたが親しい方を亡くされたこと」という意味。
それに対して「わたしは哀悼の念を抱いています(I’m sorry)」という言い方になります。
こちらをもっと強調したい場合には、
形容詞 sorry に so をつけて、このように言います
I’m so sorry for your loss
心よりお悔やみ申し上げます
同じように、so sorry の代わりに、truly sorry を使って
I’m truly sorry for your loss
と言うこともあります。
そして、誰かが予期せぬ事故などで亡くなったときには、
I’m truly sorry for your tragic loss
悲しいできごとに心からお悔やみ申し上げます
と、「悲しい(tragic)」という形容詞をつけて、強調することもあります。
それから、I’m sorry は、過去のできごとにも使います。
どなたかと会話していて、「わたしの父は3年前に亡くなったのよ」とおっしゃったときにも、
I’m sorry
それは、お気の毒なことでした
と、お悔やみを伝えます。
I’m sorry for your loss は、お悔やみの慣用句ではありますが、
だいたい、こんな言葉を続けることが多いでしょうか。
My thoughts are with you and your family
あなたとご家族のことを思っております
I’m always here for you
わたしはいつも(あなたが必要とするなら)ここにいますよ
もしも信仰のある方だったら、
I’m praying for you and your family
あなたとご家族のためにお祈りしております
と続けてもいいでしょう。
亡くなった方が、自分にとっても親しい方だったら、
I have learned so much from your mother and will always remember her
あなたのお母様にはたくさん学ばせていただきました。お母様のことはいつまでも忘れません
と、自分なりに表現してもいいのかもしれません。
どなたか遠くに住んでいらっしゃる方に、お悔やみを伝えたいときには、
I’m thinking of your family, and wish I could be with you all
皆様に思いを馳せております。一緒にいられればいいのにと願いながら
という風に、哀悼の意を表します。
condolence(コンドウランスと発音)とか sympathy という言葉が出てくるかもしれません。
けれども、こちらは「哀悼の意」といった総称で、普通は、相手に向かって使う言葉ではありませんね。
あくまでも「お悔やみ申し上げます」は、I’m sorry と覚えておいた方がいいでしょうか。
それにしても、こんな疑問が頭に浮かびますよね。
どうして「ごめんなさい」と「お悔やみ申し上げます」が同じなんだろう? と。
なんでも、sorry という言葉には、「申し訳ない」という感情と「悲しい」という感情が両方混じっているんだとか。
ですから、「ごめんなさい」と「あなたが親しい方を亡くされて、わたしは悲しく思っています」という表現が同じになるそうです。
「ごめんなさい」であろうと、「お悔やみ申し上げます」であろうと、
まずは、I’m sorry と自分の気持ちを表します。
簡単ですけれど、もっとも大事な表現といえるでしょうか。
先日、子供番組では、「ごめんなさい」を覚えてもらおうと、こんな歌が繰り返し流れていました。
Say I’m sorry. It’s the first step, then how can I help you?
ごめんなさいって言いましょう。それが第一ステップ。それから何か助けてあげられることはありますか?(って尋ねましょう)
「ごめんなさい」のあとは、How can I help you?
「お悔やみ申し上げます」のあとは、I’m always here for you
I’m sorry の慣用句のあとは、なにかしら自分の言葉で、気持ちをお伝えすればいいのではないでしょうか。
追記:「ごめんなさい」の意味の I’m sorry につきましては、
『I’m so sorry(ほんとにごめんなさい)』と題して、エピソードをご紹介したことがありました。
それから、お庭とリンゴの写真は、iPhoneやiPadで有名なアップルの前CEOスティーヴ・ジョブス氏のご自宅です。5年前、スティーヴさんが亡くなられたときには、お花やリンゴがたくさん手向けられました。