There’s no Emily here(エミリーはいないよ)
今日のお題は、こちら。
There’s no Emily here
Emily は人の名前なのに、どうして物みたいに no がついているのかな? と思われるかもしれません。
この場合の Emily は、人名であっても、「エミリーさんと名のつく人」という名詞みたいなものなのです。
ですから、There’s no Emily here というのは、
「ここには、エミリーさんという人はいませんよ」という意味になります。
There’s no Post Office around here
この辺りに郵便局はありませんよ
といった表現と同じですね。
それで、どのような状況でこんな文章が出てくるのかというと、わたしが体験した場面は、間違い電話でした。
そう、前回の英語のお話も、間違い電話をご紹介したものでした。
が、なぜか近頃、わたしのスマートフォンに間違い電話がかかってくるのです。
しかも、毎日のようにかかってくるのですが、不思議なことに、南サンフランシスコ市(South San Francisco)かフロリダ州(Florida)からの発信なんです!
それで、一度フロリダの電話を取ったら、
May I speak to Emily, please?
エミリーさんをお願いします
と、相手が言うので、
You have a wrong number
間違い電話ですよ
と、相手の男性に教えてあげました。
その翌日、今度は南サンフランシスコから何回もかけてきた人物の番号だったので、思い切って出てみると、相手はこうおっしゃいます
Hi, I’m calling regarding a rental unit, and may I speak with Emily, please?
貸し部屋についてかけているのですが、エミリーさんをお願いできますか
そこで、事情がわかったのでした。
エミリーさんという名前で、どこかに貸し部屋が載っていて、その(間違った)電話番号を見て、わたしのスマホにかけているんだ、と。
相手は「ちゃんとした勤め人」風の男性だったので、こう説明してあげました。
I notice that you keep calling this number, but you have a totally wrong number
どうやら、あなたは何回もこの番号にかけているようですが、まったくの間違い電話ですよ
それでも、相手はあきらめきれずに、
Oh, so there’s no Emily there?
それじゃ、そちらにエミリーさんはいないんですね
と言うので、こちらも
No, there’s no Emily here
いえ、ここにはエミリーさんなんていませんよ
と、再確認したのでした。
心の中で、unfortunately(あいにくなことに)と付け加えながら。
それで、もしもエミリーさんが一緒に住んでいて、どこかに出かけている場合は、
She is not here
今はちょっと出ています
オフィスで「席をはずしています」と答えてあげたい場合は、
She is away from desk right now
今は、デスクにおりません
という風に答えます。
でも、エミリーさんなんて存在しない場合は、
There’s no Emily here
ここには、エミリーさんなんていませんよ
となるわけですね。
さっきも、知らない人の着信履歴がありましたが、どうして「エミリーさん宛の間違い電話」は、南サンフランシスコ市(写真)とフロリダ州からかかってくるんだろう? と。
インターネットで物件を掲載したのなら、世界じゅうで閲覧できるわけだから、世界じゅうから間違い電話がかかってきてもおかしくはない、わけですよねぇ・・・。
追記: 最後の写真は、南サンフランシスコ一帯を真南から見たもの。南サンフランシスコ市は、南北の緑の山々に囲まれた地域で、その先のごちゃごちゃした部分が、サンフランシスコ市です。
街から見える丘には、「South San Francisco, The Industrial City(南サンフランシスコ、工業の街)」と大きな看板が誇らしげに立ちますが、これは、20世紀初頭から精肉工場や製鉄工場、機械工場などが集まったことを指しています。
そんな南サンフランシスコとフロリダの共通点は、なんでしょう?(う~ん、フロリダに住んだことのあるわたしにも、まったくわかりません・・・)