Slef-conscious (自意識)
そろそろ日本は、忘年会のシーズン。年が明けたら、新年会。そして実家に帰る人は、同窓会なんかにも出席するかもしれませんね。
人と会うことが多いこの季節、なんとなく気になってくるのが、お顔のシワやお肌のツヤ。同窓会までには、ちょっとスリムになりたい!そんな人もいるかもしれませんね。
エッ、こんなところにシワ?白髪?と、鏡を見て愕然としてしまう。そんな体験って、万国共通なものだと思います。
そして、ふと自分をかえりみることを、英語では、self-conscious と言います。
Self は「自分」、conscious は「意識している」という形容詞。だから、self-conscious とは、「自分を意識している」という形容詞になります。
いいにつけ、悪いにつけ、まわりの人に対して、自分というものを意識してしまう、といった含蓄がありますね。
辞書には「内気な」という訳語もありますが、これは、「自分を意識してしまうがゆえに、なんとなくおとなしくなってしまう」みたいな意味なんだと思います。
たとえば、こんな風に使います。
She’s being self-conscious about her weight (彼女って、自分の体重が気になってるのね)
まあ、多くの場合、気にする必要もないのに、自分だけが気になっているんですけどね。
この self-conscious にもあるように、「自分」という接頭語 self- が付いた単語って、結構たくさんあるんですよ。
たとえば、上記の self-conscious に似たところで、self-esteem。これは、「自尊心」という意味ですね。自分を大切にする気持ち。
辞書によっては、「うぬぼれ」という悪い解釈があるようですが、個人的には、「自分を大事にする、誇りに思う」という良い意味の方が強いんだと思っています。
こんな話もあるくらいです。自尊心が低いと、気持ちが暗くなるばかりではなく、体の免疫作用もだんだんと衰えてくる。
たとえば、こういう風に表現されています。
Strong self-esteem can help boost the immune system (自尊心が強いと、体の免疫作用を高める助けになる)
自分を大事に思っていると、しっかりと前を向いて背筋が伸びる。すると、新陳代謝を司る甲状腺( thyroid gland )が活発に働き、体の防衛メカニズムにもいいのだ。そんな話を聞いたことがあります(甲状腺は、のどの下あたりにあります)。
ちなみに、low self-esteem という表現があるように、自尊心が「弱い」という形容詞は、weak ではなく、low(低い)を使うのが一般的なようです。
さて、この他に、接頭語 self- を使う単語を並べてみましょうか。
まず、self-service。これは、日本語にもなっているように、「セルフサービス」という意味ですね。動詞を使って、self-serve という言い方もします。
たとえば、自分で給油するガソリンスタンドでは、「Self」という看板が掲げてあります。これは、self-service の略なのですね。
まあ、アメリカでは、この手のセルフサービスの給油所がほとんどですが、たまに「Full」と書いてある場所があったりします(田舎とか高級住宅地とか)。
これは、full-service(フルサービス)、つまり、至れり尽くせりで、お店の人がガソリンを入れてくれることなのです。
いずれにしても、アメリカで車を運転する場合は、セルフサービスのガソリンスタンドに慣れておく必要がありますね。
さて、self- の単語に戻ると、ちょっと難しいところで、self-fulfilling なんていうのがあります。
日本語になおすと、「自己達成しつつある」なんてことになっていますが、これは、こういう風に使われる場合が多いです。
Self-fulfilling prophecy 「的中する予言」
エンジニアのお友達がよく言っていました。前回のソフトウェア・プロジェクトで、こんなバグ(プログラムの間違い)が出たから、「今度もきっと同じミスが見つかるに違いない」って言っていたら、その通り self-fulfilling prophecy になってしまった。
お次は、難しいついでに、self-deprecating。「自己を卑下した」とか「控えめな」という意味で、誰かが謙遜(けんそん)しているときに使われる言葉です。
自分をいやしめるような話題で笑いを取るコメディアンを指して、self-deprecating humor(へりくだったユーモア)などと使います。
これは、難しい響きではありますが、意外とよく使われる単語ですよ。
お勉強の分野では、self-taught なんかがありますね。独学で何かを学んだときに使います。たとえば、
He is a self-taught artist (彼は、独学で学んだアーティストなんですよ)
それから、self-explanatory。「自明の」という意味ですが、誰が説明しなくっても、おのずから明らかになってくることですね。
The announcement was self-explanatory (その発表は、自明であった)
この言葉は、学校の講義なんかで、「説明しなくっても、わかるでしょ。(さ、次に行きましょ。)」というような場面にも使われます。
こういうのもあります、self-proclaimed。これは、自分で何かを公言しているときに使います。
たとえば、self-proclaimed “geek” (自称 “おたく”)
それから、self-appointed というのもあります。自ら何かを任命している、つまり、使命としている、という意味ですね。
I have a self-appointed mission (わたしには、自ら課しているミッションがあるのだ)
こんな例文もありました。
I’m sick and tired of self-appointed experts (わたし、自分でエキスパートぶってる人って、ほんとに嫌い)
アメリカ人って、結構「知ったかぶり屋さん」が多いんですよね。逆に日本には、口数は少ないけれど、優秀な人って多いですけれど。
だから、相手に口でうまく乗せられそうになっても、「ちょっと待てよ」と、自分で考えてみることは大事なことなんです。とくに、この国、アメリカでは。
追記:冒頭に出てきたお顔のシワ。英語では、wrinkle と言いますね。シワ取りクリームは、wrinkle reducer cream などと言ったりします。
まあ、シワとは言わないまでも、笑ったときに目の下に出る線。こちらは、laugh line。それから、目じりにできる「カラスの足あと」は、crow’s feet。
徹夜明けで、目のまわりが黒っぽい。これは、dark circle (around the eye もしくは under the eye)と言います。なんとなく目が腫れぼったいのは、puffiness。それから、だんだん歳をとって、目の下にたるみができてしまったら、これは、eye bag。「目の袋」といった表現になるんですね。